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江戸節句人形とは

鎧着人形

江戸節句人形の概要

1.江戸節句人形とは

桃の節句や端午の節句に飾られる雛人形や五月人形、または市松人形、風俗人形などの衣装着人形と、実際の甲冑をもとに精巧に作られた江戸甲冑を総称して江戸節句人形と呼んでいます。

2.江戸節句人形の特徴

江戸節句人形は、本来戸外に飾られていた甲人形を室内に飾るために小型化したもので、写実的で精巧なつくりが特徴です。

松の木毛は軽くて防虫効果が高い

江戸節句人形の材料

1.人形の本体

人形の頭部は、桐材に彫刻を施した物や、桐の木くずに正麩糊を混ぜた桐塑(とうそ)を固めた物を用います。胴体には杉の木を細く削ったものを詰めます。

2.人形の髪

髪には黒く染めた絹糸を使用します。独特のツヤが本物らしさを演出します。

3.着物

着物には、人形用に染められた絹の反物を用い、本物同様に仕立てた上で着せ付けられます。

4.甲冑

甲冑には、木や紙、鉄や銅、皮革や絹糸などの天然素材が使われます。

立大使姿のお雛様

江戸節句人形の歴史

1.京都の影響

江戸時代初期、京の人形に影響を受けて、江戸でも人形の制作が始められました。当時は、大型で屋外に飾る絢爛豪華な「享保雛」が主流でしたが、享保雛は次第に幕府から贅沢品として敬遠されるようになっていきます。

2.「次郎左衛門雛」の普及

今から約250年ほど前、徳川10代将軍家治の時代に京都から江戸に下った「次郎左衛門雛」の人形師が江戸に人形店を開きました。次郎左衛門雛は、家の中に飾りやすい小ぶりなサイズと、庶民的面持ちが江戸の庶民に受けて、広く普及しました。江戸節句人形の小型で写実的なスタイルは、この次郎左衛門雛がルーツだとされています。

‐引用:資料6 経済産業省(伝統的工芸品の指定について)‐

3.国の伝統的工芸品に指定

平成19年、江戸節句人形は経済産業大臣より伝統的工芸品に指定されました。

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